刺繍レッスン:ハーダンガーベル編


春のオランダ。水鳥の雛が生まれる季節です。

近所の運河でも、水鳥の家族を数多く見かけるようになってきました。

まだまだ寒い日々が続いていますが、サマータイムに切り替わり、夜19時頃でも明るくなってきました。

そろそろ庭仕事の季節です。


一方、日本では4月に入り新しい元号が発表されましたね。

令和。

初めて聞いた瞬間に、「とっても響きの良い元号だわぁ」と感じました。

オランダに住んでいると、元号とはすっかり縁遠くなってしまって「今年は元号では何年?」と分からなくなることも多いのですが、平成生まれの子どもに「一つ古い世代の人間になった気分はどう?」と聞いてみたら…。

「なんか不思議な感じだけど、ママたちの昭和に比べたらなんてことないんじゃないの?」と返されました(笑)。

そんな我が子。ただ今15歳。

中等教育卒業試験が先月からぼちぼちと始まり、今月から本格的になってきました。2000ワード程度の論文2つ(社会学、歴史)は先月中に提出し終わりましたが、9科目28個のテストが6月中旬頃まで怒涛のスケジュールで続きます。

この卒業試験。毎年の進級テストに毛が生えた程度のものだと勝手に思い込んでいたのですが、蓋を開けてみれば…。内容的には、日本の大学入試センター試験レベル。全て記述式ということもあって、弱冠15歳の子どもたちには鬼のようなプログラムです。

それぞれの子どもによって選択する科目は違うのですが、うちの子が取っているのは、数学、物理、化学、経済、ICT、オランダ語、英語、歴史、社会学。

理系科目は昨年末の段階で日本の高2レベルが完全に終了し、今現在の授業は試験準備のためにひたすら過去問に取り組んでいるようです。

論理的にものを考え、それを論理的に記述する…。全ての科目でこの能力を問われるので、頑張り方を間違えるとなかなか点数が伸びない。学校の先生方もそれほど面倒は見てくださらないので、親も本当にキツいです…。

我が家では、夫が全ての科目の家庭教師。夫がいてくれて助かった〜!という感じです。(社会学の論文を書くにあたっては、よその方に家庭教師をお頼みしました。)

そんなこんなで、自分の15歳の頃と比べると子どもにはだいぶ苦労をさせている気がしますが、この試験を通して精神的にもかなり成長している感じの我が子。

母としては美味しいご飯やおやつを作って応援することしかできませんが、刺繍もあるので、ね。見守りつつ、叱咤激励しつつ、後は本人の頑張りに任せるしかない…です。


というわけで、少々前置きが長くなってしまいましたが、ここからは刺繍レッスンの話。

先日のレッスンでは、ハーダンガーベルを伝授。

こちらはSさんの初ハーダンガーベル作品です。

とっても可憐に仕上がりました。

裾をくるんとさせる秘伝のコツもお伝えしたので、これからはお一人でどんどんベルを作れると思います。

たくさん作って、クリスマスツリーの飾りにするのもお薦めです。


レッスン中の合間の軽いランチは、Tさんが持ってきてくださった太巻きを。

いつもちょっとしたランチを、その日のレッスン参加者人数分お持ちくださるTさん。

ご好意にすっかり甘えてしまっています。今回もご馳走様でした。美味しかった〜♪


そんなTさんが今刺しているものは、こちら。

36ctリネンに初挑戦。

刺繍はさみと比べていただくと分かりやすいかと思うのですが、この小ささが繊細さを生み出していて本当に素敵です。


あと、この日は紋章のようなモチーフのステッチも伝授。

目数をそれほど数えなくても間違えにくく楽に刺せる方法をお伝えいたしました。


そして…。

ちくちくの間のおやつタイム。

最近よく焼いているヨーグルトケーキをお出ししました。

洋梨の薄切りを上に乗せて焼いたので、ほのかに洋梨の甘みも。

お砂糖が少なめでヨーグルトたっぷりなので、健康的なケーキです。


おまけ。

すっかり我が家に懐いているご近所ネコのマシュ。

今日は子ども部屋で寛いでいます。

そして…。

寝てしまいました。